マンモスの牙 台座
『一貫田さん、ちょっと相談があるんですが・・・』
と、下関市のU様。
『今回は何でしょうか?』
『動物の牙を置く台をね。』
以前、立派な角を持ったシカの頭蓋骨の壁掛け用台座を製作させていただいてまして、
ずいぶん気に入っていただいております。
今回も何やら動物シリーズのようです。
『いいですよ。じゃあちょっと現物を見せてください。』
と、U様邸へお邪魔いたしまして・・・
『デカイっっ!』
専務の池田と訪問したのですが二人とも驚愕。
『ムフフフ・・』『ウフフフ・・・』といつも通りの穏やか笑顔のU様ご夫婦。
『デカクない?』『デカ過ぎじゃない!?』と上司と部下。
『ゾウですか?』
『マンモスですよ』
ギャートルズでお馴染みの、と言ってしまう私はもう若い世代と言ってはいけないようです。
『狩ったんですか?』『さぁどうでしょうムフフ』
飾る空間の寸法のバランスやらムードを相談しながら製作が決まりました。
牙の型に合わせて木を削るために牙をお借りしました。
20㎏ぐらいでしょうか?重たい&落とすプレッシャーを考慮して鳳山堂二人がかりで車まで運ぶ姿はまさにギャートルズ。
製作に関してはすぐにイメージが湧いていましたので良い形と木目をしたケヤキ材を探しました。
1m×70㎝ほどの板を分解して組み合わせました。
作業台はコンパネ1枚分です。牙の大きさ180センチはありますね。
調べてみたらこのサイズはまだまだ中ぐらいらしいです。
『どんだけデカイんじゃマンモス!』とか『自分こんなん作るの好きよの~』など言われながら楽しく製作。
店の4メートルのカウンターに置いても見劣りしません。
ご来店受け渡し時、自然の形を活かした作りの台座は大変気に入っていただけました。
『よかったよかった!』とおっしゃりながら肩を軽くバシバシやられました。
『こちらもですよ!』
やっぱり一点物を作るのは本当に楽しい!!
こんな台座も普通には売ってないですからU様もお声をかけてくださったのでしょう。
楽しませてもらいました。
U様、この度もありがとうございました。
たまたまこの数日後、他のお客様から刀を飾る台を依頼されました。
続く時は続くものですね。
また楽しみができました。
担当:一貫田