Q&A
Q.1 一枚板ってなに?
A.1 鳳山堂のこだわる一枚板は、一本の大きな木から一枚の板を取る事をそう呼びます。
巾の小さな木をタテにも横にも貼って作ったニセの一枚板ではありません。 巾の広い木がだんだん少なくなってきているので、本物の一枚板は、将来にわたって貴重品といえるでしょう。
Q.2 一枚板の含水率って何?
A.2 文字通り、水を含んでいるパーセンテージのことです。
現在は含水計という便利な道具があるので、 樹種で数値を設定して木肌に当てるとパーセンテージがすぐ出てきます。 自然乾燥では厚い材の場合は、よほど乾燥しても20%程度が限界です。 当社では十分に乾燥させた後、人口乾燥機で強制乾燥し、平均15%前後に乾燥した材を使用しています。
しかし屋久杉等の高級材は自然乾燥のみで仕上げております。 この場合でも、工房の2階の風通しが良く、広い乾燥場で長年置き、 含水率が20%を切らないと、製作許可が出ません。
何故それだけ乾燥にこだわるかというと、含水率が20%を切ると、購入後のトラブルが殆ど無いからです。
乾燥には時間とお金がかかるので、省略している業者さんも多いのですが、 弊社では含水率を表示することで、お客様の信用を高めています。(高周波式含水率計使用)
Q.3 一枚板を買った後で、割れたりヒビが入ったりしないの?
A.3 この質問も多いのですが、「含水率ってなに?」の項目を読んでいただければ、 殆ど解決すると思われます。
とにかく乾燥しているかどうかが大切です。 では、逆に不十分な乾燥ではどんなトラブルが起こるのでしょうか。 簡単に表現すると、木に含まれている水が一気に蒸発するので、 蒸発下刃所からヒビが入ったり、木表方向に曲がったりします。 まして、現在、暖房も冷房もガンガンかけている家庭が殆どですから、 木にとっては過酷な状況になりやすいのです。
その過酷な状況でもトラブルが殆ど皆無な基準が、 15%前後の含水率という訳なのです。 ただ、木はそこまで乾燥させても湿度によって多少伸び縮みしているので、 特に木口に直接温風ヒーターの熱風を当てたりしない等の、 最低限守っていただきたいことはあります。
ただし創業以来、膨大な枚数の天板を販売しておりますが、 販売後のトラブルは、お陰様で数えるほどしか有りません。 それだけ乾燥にはこだわっております。
是非当社に限らず他社でも乾燥について質問されてみてください。
Q.4 一枚板で、重たい家具イコール良い家具?
A.4 「よっこらしょ」お客様の中には、置いてある天板を順番に持ち上げて、 重量を確認される方もいらっしゃいます。 そして、一言。「これは、重いから、いいものだ!」
・・ はてさて、本当に当社が扱っているような銘木の家具は、 重さと価格が比例しているのでしょうか? 重たい木は価格が高いのでしょうか? 逆に、軽い木は、値段は安いので しょうか?
それは、とっても大きな誤解なんですよ。
たとえば、最高級材のひとつ屋久島の本屋久 (樹齢千年以上のものを本屋久、先年未満のものを小屋久と言います)などは、 樹齢が千年以上たっているので、樹脂が多い分確かに普通の杉よりは思いのですが、所詮”杉”です。 重量は欅や黒柿に比べたら、比較にならないほど軽いです。 逆にナラはとても重たい木ですが、比較的お求め易い価格帯の商品です。
木の値段の高い安いは、木の種類、傷のあるなし、巾の広さ、曲がり具合等、 いろいろな基準で決まっています。 同じ欅でも、巾の広いものと、小さい小径木とでは、1立方メートルの価格は15倍にも20倍にもなります。 ですから、高い木といったら、国内では、黒柿、屋久杉、木目の良い欅で巾の広いもの、 有名な神社等の境内に立っていた黒松、均等に虎模様の入った栃などがあげられるでしょう。 中でも、黒柿は「孔雀杢」とよばれている特殊な木目が出たら、とても高くなります。
このように、必ずしも木の重量と価格は比例しておりません。ぜひ、覚えておいてください。
Q.5 一枚板の仕上げが何種類かあるけど、何が1番いいの?
A.5 長くご愛用いただくための表面の仕上げ。
鳳山堂では主に3種類選択していただけます。 それぞれ、長所も短所もありますので、好みと、その家具の使用目的に合わせて選んでいただくのが、 一番いいのではないでしょうか。